はじめに

株式投資において銘柄選定は死活問題にかかわる事項であるため慎重に検討すべきです。
手法として、増配当銘柄(定期的に株主に配当金を支払い、かつ年々増額する銘柄)に優先的に投資する方法があります。
資産形成を達成するために、忍耐力が問われる貯蓄型の投資方法を実践する手法を採っています。
長期戦になりますが、堅実に資金を管理していくのが好きな方には、性格にフィットする投資手法であると私は考えています。

今回は、リチウム生産技術等で世界的に名高い『Albemarle アルベマール』社について取り上げます。

アルベマール社とは?

アルベマール社は、世界最大級のリチウム生産会社です。また、特殊化学品の開発・製造・販売会社で、エネルギー貯蔵、石油精製、家電、建設、自動車、潤滑油、医薬品、農薬等多様な最終市場において顧客にサービスを提供しています。

アルベマール社の基幹事業とは?

大きく3つのセグメントに分かれています。

リチウム事業:

リチウム化合物(炭酸リチウム、水酸化リチウム、塩化リチウム等)、ブチルリチウム、リチウムアルミニウム水素化物などの付加価値のあるリチウム特殊品や試薬の開発及び製造を行っています。電気自動車用のリチウムイオンバッテリーに対する需要の高まりから、今後、リチウムの需要に堅調な伸びが見込まれます。チリおよび米国でブライン(高塩分水)から、オーストラリアでは合弁事業でリシア輝石からリチウムを生産しています。

臭素事業:

火災安全技術や特殊化学品用途に使用される臭素関連製品の開発を事業としています。火災安全技術としては、プラスチックの難燃剤としてハロゲン系の難燃剤が着目されており、アルベマール社は臭素を用いた難燃剤の開発が進んでいます。

触媒事業:

燃料を燃焼させたときに有害物質を極力排出しない技術である クリーン・フューエル・テクノロジー(Clean Fuel Technology)、流動接触分解(FCC : Fluid Catalytic Cracking)触媒及び添加剤、高性能触媒ソリューションの3つの製品ラインを有します。FCCプロセスとは、石油の中でも沸点の高い留分を高温でFCC触媒と短時間接触させることにより、付加価値の高いガソリンなどの留分に分解するプロセスのことを指します。   上記の3セグメントの同社内での売上げ比率は、それぞれが約30%の売り上げを占めており、バランスよく保たれています。どれか1つの事業が突出しているわけではないため、売上げの分散化が図られており、好感がもてます。  

リチウム事業の今後の展望は?

アルベマール社が世界的なリチウム生産企業であることは前述しましたが、このリチウムの原料は、原石由来のものと海水由来のものと2つに分かれています。そして、ここで問題になるのはリチウムの精製処理能力の問題です。特に、原石に多く含まれるリチウムですが、原石からリチウムを精製するとなると海水から精製するのと比較して、コストがかさんでしまいます。それを解決するために研究開発費、設備費を企業は割かなければなりません。

アルベマール社の配当性向が、同業界の配当性向を大きく下回る10%台というのも、上記の理由から頷けます。

 

  参考

 

 

オプション取引履歴

 

ALB 2024.06.05 アルベマール取引画面 サクソバンク証券
ALB 2024.06.05 アルベマールのチャート。75.00P を置く。

2024年6月5日 75.00P

  • リスクレート:1
  • 現在の価格:116
  • 戦略:ターゲットバイイング(プット売り)
  • 権利行使価格:75.00
  • 満期日までの日数:198日
  • プレミアム:1.55
  • プレミアム年利回り:3.75%
  • 所感:アナリスト予想では買い。目標価格は146付近。水平線を引くと2017年の高値の水準にあたる。配当率は2%を割っているため、ストライクプライスを低めに設定。節目を75.00に見立て、プット売り。

 

 

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圓寂の元祖裏アキレス
This text discusses methods and perspectives on living authentically by avoiding irresponsible power structures. It aims to provide readers with an opportunity to reflect on their individual lives. 無責任な権力組織を回避して、自分らしく生きる方法や考え方を記しています。読者の皆様個々人の人生について、振り返っていただける時間を提供できれば幸いです。小学生時代は学級新聞係、高校生時代は図書委員の広報班長という経緯もあって、人生にとって有益なジャンルを新聞形式でお伝えできればと思っております。
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